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本を書く医師 Top脂肪の固まりは放っておいてもいいんですか




脂肪の固まりは放っておいてもいいんですか


 皮膚の下にできる固まりを皮下腫瘍といいます。まれに悪性の場合もあるので、一度は検査を受ける必要がありますが、ここでは良性の皮下腫瘍について説明します。ほとんどは脂肪腫か粉瘤のどちらかです。

 脂肪腫は、「腫」という字からわかるように、脂肪細胞が腫瘍化して増殖したものです。少し弾力のある柔らかいしこりが皮膚の下にできます。脂肪腫は薄い膜で包まれており、通常は痛くありません。

 たいていは幼児の頃に発生し、これが数十年かけて少しずつ大きくなります。原因不明ですが、体質も関係するようです。放っておくと、直径が10センチ以上になることもあります。発生場所で特に多いのは、背中、肩、首などで、腕やおしり、太ももにもできます。
        
 良性腫瘍なので生命にかかわるようなことはありませんから、その意味では放っておいても構いません。しかし、自然に小さくなることはなく、徐々に大きくなって、場所によってはかなり目立つようになります。

 以前、背中に大きな脂肪腫ができて、背骨が湾曲してしまった患者さんを診察したことがあります。こうなると、脂肪腫を取り除いても背骨は元通りになりません。

 ある程度の大きさになったら早めに手術を受けるほうがよいでしょう。たいては日帰りで切除できますが、脂肪腫が大きかったり、体の深いところまで拡がっていたりすると入院が必要です。

 もう一つの粉瘤 (アテローム) も、しこりが皮膚の下にできるため、よく脂肪腫と間違われます。粉瘤の特徴は中央に小さな穴があって、そこを押すと、白くて汚い、どろどろの物質が出てくることです。これが脂肪のように見えるので脂肪の固まりなどと言われますが、脂肪ではなく、皮膚からはがれ落ちた垢の固まりです。

 粉瘤は、皮膚が凹むような形を作りながら増殖して、口がすぼまった小さな袋のようになった状態を言います。袋の内側に皮膚があるので、本来なら、はがれて落ちるはずの垢が袋の中にどんどんたまって、やがてしこりになるのです。

 粉瘤は自然に小さくなって消えることもありますが、大部分は次第に大きくなり、中には野球のボールや、ひどい場合は赤ちゃんの頭くらいの大きさになる例もあります。
      
 粉瘤で特に問題になるのは、中央の穴から細菌が入って感染を起こしやすいということです。気にして、しょっちゅう触るのはよくありません。

 自分で圧迫して垢を絞り出そうとする人がいますが、こんなことをすると、すぐに細菌が入って、真っ赤になって腫れあがります。こうなると手術もできず、ひどい跡が残ることもあります。炎症を起こす前に早めに受診して手術を受けるのが理想です。

 手術で袋ごと摘出できれば、再発することはありません。顔などの目立つ場所にできた場合は、小さな穴をあけて中身をくり抜く方法を用いて、手術あとが目立たないようにできることもあります。皮膚科、外科、形成外科などを受診してください。大病院でなくても構いません。脂肪腫も粉瘤も治療には保険が使えます。




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       医師兼著者、医学翻訳者によるオリジナル記事を掲載しています。
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