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本を書く医師 Top本当に貧血ですか




本当に貧血ですか


 「先生、私貧血なんです」 と悲しそうな顔で言う受診者さん。「血液検査でそう言われたの?」 「検査は受けてないけど、立った時にふらっとするんです」 「それなら、たぶん貧血じゃないですよ」 「?」

 貧血と立ちくらみ、症状はちょっと似ていますが、まったくの別物です。立ちくらみは、正式には起立性低血圧と言い、その名のとおり血圧が下がることで起こります。普段の血圧の数値は関係ありません。

 脳は心臓より高い位置にあるので、心臓や血管は一生懸命血液を押し上げて、脳に血液を届けています。
         
 しかし、座っていた人が不意に立ち上がると、心臓の働きが間に合わず、一瞬、脳への血の流れが少なくなり、軽いめまいが起きます。お風呂でのぼせたときも同じような状態になりますね。

 これが起立性低血圧、別名 立ちくらみです。脳貧血ということもありますが、貧血とは違います。しょっちゅう起きるわけでなければ心配いりません。

 問題は 「本当の貧血」 です。血液の中の赤血球は、生きていくのに欠かせない酸素を体のすみずみまで運んでいます。この赤血球が減ったり、中身が薄くなったりして、酸素を十分に運べなくなった状態が貧血です。

 だから、血液検査しなければ、貧血と診断することはできないのです。

 血が赤いのは、赤血球に含まれるヘモグロビンという物質が赤い色をしているからです。しかし貧血になると、ヘモグロビンが少なくなるため血の赤色が薄くなり、顔色が悪く見えます。

 このヘモグロビンは、鉄とタンパク質が結びついてできているので、体内の鉄が不足するとヘモグロビンを十分作れなくなってしまいます。

 貧血は、軽いうちは、ほとんど症状が出ません。しかし、進行すると体中の組織で酸素が不足します。そうなると、心臓はなんとかして酸素を送り届けようと一生懸命働きますが、重症になると負担に耐えられなくなって、不整脈や、ときには突然死が起こります。
        
 血液検査で貧血と言われたら、まず食生活の改善に努めましょう。「知ってる。レバーやホウレン草を食べるといいんでしょう?」 その通り。でも吸収率が違います。人間の体は植物に含まれる鉄を吸収するのが苦手です。だから、ホウレン草よりは、レバー、赤身肉、赤身の魚を食べるほうがよいのです。

 食事療法で改善しなければ、鉄剤を内服します。このとき、患者さんの約10人に1人の割合で吐き気や下痢などの副作用が出ることがありますが、自己判断で薬をやめてしまうのではなく、必ず先生に相談してください。点滴に変えると症状が軽くなることもあれば、内服を続けるうちに症状がおさまることも少なくないからです。

 貧血の薬とお茶を一緒に飲むと鉄の吸収が悪くなると考えられていましたが、よほど濃いお茶でなければ問題ありません。それより大切なのは、もう大丈夫と言われるまできちんと内服を続けることです。




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       医師兼著者、医学翻訳者によるオリジナル記事を掲載しています。
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