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本を書く医師 Top喫煙がストレスを作り出しているのです




喫煙がストレスを作り出しているのです


 喫煙の害は、今や常識です。さまざまなガンや、心筋梗塞、脳卒中など、あげればきりがありませんし、受動喫煙の害も大いに取りざたされています。

 ここ数年、日本人全体の喫煙率は下がる傾向にはありますが、喫煙している本人や周囲の人にとってタバコの害は深刻で、大きな悩みであることに変わりありません。そう、「やめたくてもやめられない」、これがタバコのいちばんの問題なのです。
              
 タバコの依存性は非常に強く、コカイン以上という報告もあります。まさに薬物の中でもトップクラスです。昔は、タバコを吸うとストレスを解消できると考えられていましたが、これは間違い。この逆にタバコがストレスを作り出すことがわかっています。

 タバコを吸うと、化学物質であるニコチンが血中に溶け込み、わずか数秒で脳に届いて、神経伝達物質 「ドーパミン」 を放出させます。ドーパミンには快感をもたらす作用があるので、頭がすっきりしたように感じますが、ここに大きな落とし穴があります。

 ドーパミンが出ると言っても、しょせんは強制的に放出させるだけなので、この効果はごく短時間しか続きません。そのため、ストレスから解放されたように感じた次の瞬間には、みるみる快感が消えていくのが自分でわかります。これは寂しく辛い感覚で、なんとか逃れようとするあまり、また吸ってしまうのです。

 このドーパミン、タバコを吸わない人でも出ています。例えば、おいしい物を食べたとき、きれいな景色を見たとき、好きなスポーツチームを応援しているときなどに自然に放出されて満足感や幸福感を与えてくれています。このどれもが、幸せな日常生活の一コマですね。

 しかし、喫煙者は、日頃からドーパミンを強制的に放出させているので、食事をしたくらいでは十分ドーパミンを分泌できなくなっています。喫煙者が食後にタバコを吸うのは、精神的な物足りなさをニコチンの作用で埋めるためなのです。
       
 ニコチンが影響を与えるのはドーパミンだけではありません。体内には、セロトニンという、ストレスを解消して、穏やかで落ち着いた気分にさせてくれる物質も存在しています。しかしニコチンがセロトニンの作用を抑制するため、いらいら感や焦燥感が募ります。

 喫煙者はそこから逃れようとタバコに火をつけます。もっと大きな幸せを確実に感じさせてくれるものが身の回りにいくらでもあるのに、わざわざストレスを作り出して、そこから一瞬解放されては、また捕らえられ、空しい行為を繰り返す。それが喫煙者の姿です。

 「タバコをやめたら、かえってストレスになる」 という、ゆがんだ考えを口にしてしまうのは、すでに脳が蝕まれ、依存症という病気になっている証拠です。

 自らの意志一つでタバコをやめる人もいますが、依存症という病気である以上、病院で相談するのが近道かもしれません。最近は健康保険が使えるようになっています。




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       医師兼著者、医学翻訳者によるオリジナル記事を掲載しています。
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