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本を書く医師 Topカプセル内視鏡は救世主?




カプセル内視鏡は救世主?


 胃や大腸など、消化管の病気の診断には内視鏡検査が欠かせません。しかし、開発初期の 「内視鏡は苦しい、痛い」 というイメージが強く、検査をすすめられても尻込みしたくなる人が多いのではないでしょうか。

 そんな悩みを解決するために、2001年にイスラエルで小腸用のカプセル型内視鏡が開発されました (写真)。長さ26mm、直径11mmのビタミン剤を大きくしたようなカプセルで、飲み込むと消化管の中を進みながら1秒間に2枚の画像を撮影し、約8時間後に排出されるという使い捨てタイプの内視鏡です。
           
 小腸は胃と大腸の間にあって、長さは約7メートル、食べ物の消化吸収をになう大切な働きをしています。しかし口からも肛門からも離れ、細長く曲がりくねっているため、内視鏡検査が非常に困難でした。

 しかしこのカプセル内視鏡により、これまで見つけにくかった小腸のポリープや潰瘍を発見できるようになりました。その後、これよりわずかに大きな大腸撮影用のカプセル内視鏡も発売されています。

 とはいえ、小腸はともかく、胃や大腸に関してはカプセル内視鏡が現在の内視鏡に代わって普及することは当分ないでしょう。何といっても、カメラの画素数 (画質) が全然違います。また、胃や大腸にはひだがたくさんあって、その表面には粘液が付着しています。

 内視鏡であれば、粘液を吸引したり、水を吹きつけたりして、きれいに洗浄したうえで気になる病変を観察できます。また、組織を取ってきて調べたり、小さなポリープなら除去して治してしまったりすることも可能です。しかしカプセル内視鏡は、写真だけ撮ったらそのまま出てきてしまいます。

 現時点でカプセル内視鏡が有効なのは小腸の検査だけです。胃や大腸に不安があるなら、迷わず専門医による胃/大腸内視鏡を選ぶべきでしょう。
        
 特に、胃カメラは驚くほど進歩しています。鉛筆より細くしなやかなカメラを鼻から入れるものが主流で、嘔吐反射 (戻しそうになる感覚) がないばかりか、観察中に患者さんがしゃべることもできます。以前とは比べ物にならないほど楽な検査になっているのです。

 さて、健康診断でバリウム検査を行いますね。「私は個人的に胃カメラ検査を受けるからバリウム検査は必要ない」 という人がいますが、この2つは別物と考えてください。

 食道、胃、十二指腸、大腸それぞれの形の変化を見たり、病変の位置や広がりを確認したりすることは内視鏡にはできません。だから胃や大腸の手術の前には、現在でも、バリウム検査を行うのが基本です。

 内視鏡とバリウム撮影、そしてカプセル内視鏡の長所と短所を知ったうえで使い分ける必要があるということです。




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       医師兼著者、医学翻訳者によるオリジナル記事を掲載しています。
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