「本を書く医師」が医学情報をわかりやすく伝えます



 最速お腹やせレシピへのリンク
内臓脂肪退治のレシピ集 初の監修本です


 胃腸を最速で強くするへのリンク
めくるめく消化管の世界 胃腸を知って健康に!


 長寿の習慣へのリンク
健康長寿は自分で作る  百活は「4つの習慣」から


 内臓脂肪を最速で落とすへのリンク
おなかの脂肪は落とせる!結果の出る減量法


 日本人の健康法へのリンク
もう騙されない!    健康情報の見分けかた


 日本人の体質へのリンク
Amazon本総合1位!  日本人のための健康法は



本を書く医師 Top男性女性を決めるもの




男性女性を決めるもの


 人間には男性と女性があり、通常は、はっきり区別できます。しかしなかには、生物学的には男性なのに、自分を女性と感じて性の不一致に悩んだり、女性的なキャラクターでオネエタレントとして活躍したりする人がいますね。

 しかしその逆の、生物学的には女性なのに、自分を男性と感じる人はそれほど多くないような気がしませんか。メディアにもあまり登場しないようです。この背景には何があるのでしょうか。
          
 胎児の遺伝子上の性別は、精子と卵子が持つ染色体の組み合わせにより決まります。XY(男性)か、XX(女性)のどちらかです。しかし話は単純ではありません。

 実は、どの胎児も、受精後7週くらいまでは、男性生殖器のもとであるウォルフ管と、女性生殖器のもとであるミュラー管の両方を持っています。つまり遺伝子上の性別とは関係なく、雌雄同体といってよい状態にあるのです。

 このうち、男性を目指すXY胎児には、大変な作業が待っています。

 まず、Y染色体だけに存在するSRYという遺伝子が活動を開始して、精巣を作ります。いったん精巣が形成されると、精巣から男性ホルモンが分泌されてウォルフ管が精巣上体や精嚢に分化します。

 それとともに精巣からは、女性生殖器のもとであるミュラー管を退縮させるホルモンも分泌されるので、こうなると後戻りはできず、もう女性になることはできません。

 言い換えると、XY胎児が男性として成長するには、複数のホルモンが適切なバランスと量で分泌される必要があるということです。これには性染色体以外の遺伝子や母親の状態も影響するため、越えなければならないハードルが多いのです。

 このうち一つでもうまくいかないと、女性的な要素が残り、ひどい場合は正常に成長できずに死亡して、流産に至ることもあります。

 これに対して、女性を目指すXX胎児は、大部分「自然に」女性として成長していきます。SRY遺伝子を持っていないので精巣が発達しませんから、男性ホルモンが分泌されず、ウォルフ管は発達しません。そして一方のミュラー管は退縮させられずに、そのまま発達を続けて卵巣になります。
      
 男性的な女性が少ないのに比べ、女性的な男性が目立つのは、成長過程の複雑さが違うためです。受精段階ではXY胎児、つまり将来男性になる胎児のほうが女性になるXX胎児の1.5倍いると推定されています。しかしうまく発達できずに、胎児の段階で死亡する男児が多いために、最終的な男児と女児の出生比率がほぼ1対1になるのだと考えられています。




関連コラム
女性は本当に地図が読めないか
妊婦さんの肌が一番きれい?


                     


       医師兼著者、医学翻訳者によるオリジナル記事を掲載しています。
              本を書く医師キーウィTopへ