「本を書く医師」が医学情報をわかりやすく伝えます



 最速お腹やせレシピへのリンク
内臓脂肪退治のレシピ集 初の監修本です


 胃腸を最速で強くするへのリンク
めくるめく消化管の世界 胃腸を知って健康に!


 長寿の習慣へのリンク
健康長寿は自分で作る  百活は「4つの習慣」から


 内臓脂肪を最速で落とすへのリンク
おなかの脂肪は落とせる!結果の出る減量法


 日本人の健康法へのリンク
もう騙されない!    健康情報の見分けかた


 日本人の体質へのリンク
Amazon本総合1位!  日本人のための健康法は



本を書く医師 Topポリープが自然に消えることはありますか




ポリープが自然に消えることはありますか


 「健診でポリープがあるって言われたんだけど、これって癌になるの?自然に消えることはないの?」。
お気持ちわかります。あるならあるでさっさと取ってほしい。これからずっと心配し続けなければいけないなんて。ひょっとして自然に消えるなんてことはないんだろうか…。

 ポリープは胃や大腸だけでなく、食道、胆嚢、肛門、副鼻腔、皮膚、声帯、女性なら子宮など、どこにでもできます。自覚症状がほとんどない場合が多いので、たいてい集団検診や人間ドックで偶然見つかり、嫌な気持ちになるものです。さてこのポリープ、自然に消えることはあるのでしょうか。
              
(1)胃ポリープ
 以前は、胃の大きなポリープは癌になる一歩手前の状態と考えて開腹手術で切除していました。しかし技術の進歩によってごく小さな胃ポリープも発見できるようになり、現在では胃ポリープは次の3種類に分けられ、その大部分は切除の必要がないとわかっています。

 ①胃底腺ポリープ…胃ポリープの大部分がこのタイプで、小さくて白く、たいてい多発性です。自然に消えることもよくあり、この胃底腺ポリープがあると胃癌になりにくいとさえ言われています。
 ②過形成ポリープ…これも癌化することは滅多にありませんが、胃の中のピロリ菌と関連があるので、経過観察は必要です。大きくなって出血することがあります。
 ③腺腫性ポリープ…このポリープだけは要注意です。高齢男性に多く、2cm以上の大きさになると約半数が癌化していると考えられています。といっても通常は内視鏡で切除でき、その後の経過も良好です。

 ただし、バリウム検査で見つかったポリープが上記①②③のどれに該当するかは内視鏡検査(胃カメラ)でしか判断できませんので、「要精検」と指示されたら必ず内視鏡検査を受けてください。心配ないタイプであっても、表面から出血しているとか、大きくて胃の内容物の通過障害を招きかねない場合は内視鏡で切除します。飲み薬や注射で消すことはできません。

(2)大腸ポリープ
 大腸内視鏡が身近になった分、大腸ポリープの発見が増えています。先の分類でいうと②過形成ポリープと③腺腫性ポリープに分けられ、①がありません。このうち、胃と異なり大部分が③腺腫性ポリープです。このポリープが自然に小さくなったとか消えたという報告もありますが、通常はそのまま変わらないか、次第に大きくなって、中には癌化するものがあることが知られています。

 見つかった小さなポリープが将来癌になるかどうかは発見した時点では判断できないので、大きさが5mm以上のポリープで③と考えられるものは切除するのが一般的です。仮にポリープが癌化していても癌が粘膜より深く拡がっていなければ内視鏡で完全に切除できます。
      
 大腸の内面にはヒダがたくさんあるので、ごく小さなポリープだとヒダに隠れて発見できず、消失したと勘違いすることがあります。しかし隠れるほど小さなポリープなら直ぐに切除する必要はないのですから、定期的な観察を続けて、万が一大きくなってきたら切除すれば十分です。

(3)胆嚢ポリープ
 超音波検査で胆嚢ポリープを指摘され、数か月後に再検査したらポリープが消えていたという話はよくあります。これは恐らく本当のポリープではなく、コレステロールでできた結石がポリープと紛らわしかったのでしょう。実は胆嚢ポリープとされるものの大部分がコレステロール結石で、成分がコレステロールなので自然に溶け、崩れて消えてしまいます。また、この他に、胆嚢内面のシワがポリープ状に見えてポリープと判定されてしまうこともあります。

 もちろん本物の胆嚢ポリープもあり、この場合は自然に消えることはまれですが、癌化して生命を脅かす例もほとんどないようです。ただしゼロではありませんので、本物の胆嚢ポリープと判明したら、必ず定期的に検査を受けてください。




関連コラム
カプセル内視鏡は救世主?
飛蚊症って消せないの?


                     


       医師兼著者、医学翻訳者によるオリジナル記事を掲載しています。
              本を書く医師キーウィTopへ