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本を書く医師 Top翻訳単価の交渉をする時、しない時 ~誰もが経営者~
                

翻訳単価の交渉をする時、しない時 ~誰もが経営者~


こんにちは。キーウィです。

 翻訳の単価が下がったまま上向く気配がないと言われています。状況は通訳業界も同じようで、単価が下がるどころか全体的な仕事量が激減していると聞きます。

 以前は 「国際化の時代」 というスローガンのもと、正直言って、通訳を依頼する必要はなさそうな講演会に通訳を呼んだり、英訳する必要があるとは思えない文書を翻訳に出したりするなどと言う話をよく聞きました。国際化という言葉に皆が酔い、ある意味で背伸びし過ぎた時代だったのかもしれません。
          
 こうして膨らんだ 「国際化」 バブルが景気の悪化により一気にはじけたのだとすると、景気が回復しても当分は羹に懲りて膾を吹く状態が続くでしょうから、通訳ならびに翻訳業界が健全な形で安定して回り出すのは更に先になるでしょう。

 こんな中で一翻訳者としてできるのは、そんな時代でも存在しているはずの、安さ以外の価値を求めるクライアントにアピールすることです。直接クライアントと取引しているなら 「当事務所はこういう点に力を入れています。料金はこうです。ぜひご検討ください」 と伝えるのは比較的簡単です。

 問題は翻訳会社を通す場合ですね。「安さ以外の価値」 と言っても何を優先させるかは各社方針が違うでしょうし、価値の基準が翻訳者と翻訳会社で一致しないこともあります。

 そして現実問題として、収益を上げて社員の給料を払わなければならない翻訳会社は自分のことで精いっぱいです。その結果、翻訳会社の方から 「単価はこのままでいいですか?」 などと配慮してくれることはまず期待できません。

 では誰が翻訳者の側に立ってくれるかと言えば、結局自分しかいないんですよね。フリーランスと言っても事業である以上、自分という社員に賃金を払い、その健康に気を遣って、やりがいを引き出す責任は自分にあります。
   
 だから翻訳者の側から希望単価を提示することは全く構わないと思います。もしも折り合わなければお互い別の取引先を探せばよいのです。これは零細企業も含めて、一般企業の取引では日常的に行われていることなのですから。

 もちろん翻訳者それぞれで考え方も置かれた状況も違い、答えに正解はありません。ただ、交渉しないという決断をする場合でも、「下手に交渉して干されたら困るから我慢しよう」 と諦めるのではなくて、「こういう時代だから保険としてこの翻訳会社との縁を大事にしよう」 とか、「今は経験を積むことを優先させよう」 のように、自分なりに戦略を立てて行動したいものです。